お台場冒険王リーグ（決勝）予選雑感

スフィアリーグ

　では試合を追って見ていきましょう。

  • 第一試合　Team dream　０−１　FANTASISTA

　後半に入って萩原（ファンタ）が値千金のゴールを決め、ファンタが決勝リーグへ。
　結局シュートに持ち込むまで、怒濤のという感じではないにしてもしっかり決められるのが大きいんですよね。


　試合の肝は宇津木（ドリーム）。
　正直、かりん（ファンタ）とか佐々木（ファンタ）みたいな経験者レベルの選手でも、当たり方次第では抜かれちゃうんですよね。
　パスも正確でゲームメーカーとしてはトップクラスのはず。
　ただ当然相手もそれは警戒しているわけで、試合中はファンタのトップ選手であるかりんが徹底マークという感じでした。
　技量では宇津木が上でも、貼り付かれると１００％の実力が出せないのは確か。この辺りで勝敗が分かれたかと。


　宇津木は確かに良いプレイヤーですが、あくまで一人のプレイヤーでしかない。フットサルは全体の勝負ですから、これはファンタの作戦勝ちでしょうね。
　ただチードリの実力はそれでファンタにボロ負けするほど低くはないわけで、見応えのある攻防だったと思います。

　普通にやったら南葛はザナドゥに虐殺されかねないわけで、南葛は守備を固めて泥仕合からPKに持ち込むことまで視野に入れて戦うことを選ぶかもしれない、とか思ってました。
　今や超攻撃型チームのザナドゥのこと、守備を固くしてあたらないといけないのは必然ですから、それも作戦の一つだと思うんですよね。
　実際南葛は時折カウンターを当てる他は攻撃されつづけることになりました。


　後半キックオフから攻めていき、吉川（南葛）がサイドから詰めてシュートを決めてからは、血を吐かんばかりの猛攻撃。
　見応えとかそういうレベルじゃなく、死闘ですよ。お互い。
　ゴール際どころかゴールライン際の攻防が繰り広げられるぐらいの猛烈な戦いになりました。


　その中で、ザナドゥの間接フリーキック。
　ボールはゴールラインを割ったのですが、勿論間接なので、ゴレイロのワンタッチがなければノーゴールです。
　判定はノーゴール。
　しかしこの件について、ザナドゥ側選手が猛抗議。スフィアリーグにおいて、審判への抗議はあまり見られないことです。
　結局判定は覆らず、試合は南葛の勝利ということになりましたが、この件でザナドゥは閉会式を待たず途中退場してしまいました。


　僕の位置から逆サイドのゴレイロはほとんど見えなかったので、疑惑については何と言うこともできません。
　ただ、常識的に考えてもあの猛烈な抗議（終了後泣いている選手もいました）、そして途中退場という行為が何の根拠もない言いがかりとは思えません。
　最低でも錯覚するような事はあったのではないか、と。


　しかしながら、レフェリー二人が協議の上で下した裁定が抗議で覆されるようなことは、試合を公正に進めるためにあってはならないことです。
　裁定の是非はともかく、一度下した裁定は覆されるべきでないという点は正当な判断であり、途中退場したザナドゥの態度は、感情的にはともかく誉められる物ではないと思います。


　ただスフィアリーグでも、不透明なレフェリングが混乱を呼ぶという点ではプロリーグ同様です。抗議や途中退場は紳士的とは言えないにしても、今後正確を期して欲しいと思います。
　このような悲劇を繰り返させてはいけません。


　この２チームは重荷を背負ってしまったと思いますが、お互いにもっともっと強くなって、これを払拭する名勝負を見せて欲しい。
　スフィアリーグの女神からのメッセージと受けとめて、上を目指してほしいです。


　キックオフからの南葛の攻撃、最後の吉川のシュートは、驚異的なボールへの執念を持つゴレイロ中村真弓（ザナドゥ）をしてほとんど動かせないほどの鋭いものでした。
　そこからのザナドゥは正にスフィア最高峰といえる、重厚さをもった強烈な攻撃を見せてくれましたし、それに対して折れることなく凌ぎきった南葛の精神力も並大抵ではなかったと言えます。
　荒削りながらベストバウトと呼べたであろう試合だけに、疑惑の裁定が本当に惜しい、そんな風に思うのです。


　この試合は最終的にカレッツァが勝ったんですけど、見てて思うのはチャクは強くなったなあってことなんですよね。
　いつもだったら、守って守って試合をすすめ、守りきれなければゴレイロ三宅梢子（チャクチャク）を巡り三宅城攻防戦を繰り広げる、というパターンなんですが。
　庄子、青山（何れもチャクチャク）といった選手を中心に、相手を強く攻め返せるようになったことで、今日は三宅さんの印象は薄めでした。


　試合その物はカウンターの打ち合いという印象。
　三宅さんと逆にカレッツァのゴレイロ赤坂は、普段はハッキリ言って格別凄いプレーを見せている印象がないんですが、今日はかなり乗ってました。
　ファンタのかりん、ザナドゥの松本に加えて、この人も今日輝いていた選手なのではないでしょうか。
　チャクチャクの攻めをファインセーブで凌ぎ、なかなか寄せきれない味方の後ろを支えてPKへ。
　PKでも相手のキックをしっかり止める大仕事。
　正直今日のカレッツァは赤坂様々だったのではないかな、と思います。


　ところで、今日はいつもはゲームキャプテンの小島くるみが監督をしていました。
　いやーいつもはヒゲ社長が怒号を飛ばしているベンチですから、こんな素敵な監督さんがベンチで頑張っている姿を見せて貰えると癒されますよね。


　まあネット裏にいますよ、ヒゲ社長も('A`)
　まるで娘の初デートを見張る親父のようなヒゲ社長。今日は流石に小島に譲ってあまり叫んではいませんでしたけど・・・・