ウィン・シャエキシビジョンと六本木ヒルズ

 ウチの松浦*1が写されているというので見に行ってきました。学割で1600円(展望台コミコミ)は正直どうか、と。


 内容的には結構面白かったです。
 松浦の写真は入場してすぐ横にあるので、あまりぼーっとしていると見過ごすかもしれません。
 撮影メイキングによると、ウィン・シャさん*2も松浦もあまり時間がなかったらしいのですが、それだけ頭から練り込んでいったんでしょう、良い写真に仕上がっています。
 何でしょうね、梶井基次郎にあるじゃないですか。

桜の樹の下には屍体が埋まっている!」
梶井基次郎桜の樹の下には

 そういう、死を吸い上げて生まれる美しさ−いもむしがあげは蝶になる瞬間−もっとありていに言ってしまえば、アナゼミ*3セミになる瞬間の美しさ、というのがあります。
 おかしな話ですが、松浦は一度作品のもつ物語性に殺されているというか、敢えて殺すことでしか本人がここに写された意味と美しさは引き出せなかったというか、表現というのは奥深いなあ、と思わずにはいられないです。
 メイキング中にもモニターに見入っていた松浦ですが、何を考えたでしょうか。


 そんなことをぼーっと、東京タワーあたりを眺めながら考えて、森美術館でやっていたベルリンの美術展なんかを見て、帰りに乃木神社へお参りに行き、帰宅しました。


 それにしても僕はあんな街には合いません。小綺麗すぎて息が詰まります。
 昨日、六本木ヒルズにいる人ってどんな格好してるのかなあと思ったんですが、何かピンクのセーターだかトレーナーの人が思い浮かんだんで、まあ特にオシャレしすぎる必要はないかな、とか。
 街の方に合わせていたら、生活なんて出来ないってことですよね。そんな街です。
 やっぱり新宿が一番落ち着きます。

*1:ご存知松浦亜弥

*2:という名前の有名写真家。香港の方

*3:セミの幼虫